2027年度(令和9年度)から埼玉県の公立高校入試の制度が大きく変更されることをご存知でしょうか。
現在(2025年度)、中学2年生のお子様の代から埼玉県の公立高校入試が大きく変わります。
公立高校入試の変更で、中学2年生や保護者の方は、不安に感じているのではないでしょうか。
そこで、まずは「どのような変更がなされるのか?」「今から何をすべきか?」を知っておくことが大切です。
この記事で変更の内容と対策方法を解説していくので、ぜひ参考にしてください。
主な変更点を挙げると、
・調査書の記載事項が9教科5段階の評定(内申点)のみに
・全受験生に対して自己評価資料の提出を義務化
・ 全受験生に対して面接を実施
・一部の高校で、特色選抜を実施
の4点が変更されます。(※特色選抜については別の記事で詳しく取り上げることにします。)
変更される入試に、今から準備できることはあるのでしょうか。
そこで、埼玉県で、公立高校入試の指導歴45年を迎えた英泉塾が2027年度(令和9年度)埼玉県の公立高校入試の変更点と対策の仕方を詳しく解説します。
(情報元:埼玉県の教育委員会HP「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜に関する情報」を元に作成しています)
なぜ埼玉県公立高校入試が変更されるのか
2027年度(令和9年度)に埼玉県公立高校入試が変更されますが、なぜ変更をする必要があるのでしょうか。
埼玉県教育委員会が出している文書を一部引用します。
「子供たちの興味・関心が多様化するとともに、部活動の地域移行が検討課題とされる中、今後、子供たちの活動の場が学校外に更に広がっていくことが考えられる。そのため、中学校等において、生徒の活動等を全て把握することがより一層難しくなることが想定される。
一方、高等学校入学者選抜においては、中学生の多様な活動を多面的・多角的な観点から評価できるようにすることが望ましい。これらを踏まえ、調査書に限らず、入試全体の中で受検生の意欲や能力等をより一層評価できる選抜方法の在り方を検討する必要がある。」
中学生の活動の場が中学校の外に広がっている現状を踏まえて、中学生の意欲や能力を調査書だけで判断せず、多面的・多角的に評価する必要が出てきています。
そのため、埼玉県では公立高校入試が変更されるのです。
【2027年度(令和9年度)埼玉県公立高校入試の変更点・その1】
調査書の記載事項が9教科5段階の評定(内申点)のみに
2027年度(令和9年度)埼玉県の公立高校入試の変更点の1つ目は、調査書の記載事項です。
これまでの調査書では、各教科の学習の記録(9教科5段階の評定)に加えて、総合的な学習時間の記録・特別活動等の記録・出欠の記録・その他の各項目等の記載が必要でした。
しかし、2027年度の公立高校入試の変更で、各教科の学習の記録(9教科5段階の評定)のみの記載になります。
(下図参照)

【2027年度(令和9年度)埼玉県公立高校入試の変更点・その2】
全受験生に対して自己評価資料の提出を義務化
2027年度(令和9年度)埼玉県の公立高校入試の変更点2つ目は、全受験生に対して、「自己評価資料」の提出を義務化するという点です。
2027年度の公立高校入試では、出願時にすべての受験生が自己評価資料を提出します。
この自己評価資料には、これまでの自分の体験を振り返って、力を注いだことや努力をしたこと、そして、高校入学後や将来取り組んでみたいこと、自己PRについて、自分の考えを書くことになっています。(下図参照)
この自己評価資料は得点化されず、各高校が面接を実施する際の補助的な資料として活用されます。

【2027年度(令和9年度)埼玉県公立高校入試の変更点・その3】
全受験生に対して面接を実施
2027年度(令和9年度)埼玉県の公立高校入試の変更点3つ目は、全受験生に対して、面接が実施されるという点です。
これまで、一部の学校や学科で実施されてきた面接が2027年度の公立高校入試から、すべての高校・学科で、すべての受験生を対象に実施されます。先ほど紹介した自己評価資料に基づいて面接が行われます。
そして、行われた面接は、30点満点を基本点として、入試の得点に加点されます。
面接の評価基準は、
1. 主体的・協働的な学びの力
2. 自らの人生や社会の未来を切り拓く力
の2点を基準に評価されるとともに、各学校が定める独自の基準も存在し、学校に合わせた対策を行う必要があります。(各学校が定める基準は現在、明らかになっていません。)
なぜ面接を実施するのでしょうか。
埼玉県の教育委員会HPにある、「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜制度についてのリーフレット」によると
・実際の社会や生活で生きて働く「知能及び技能」
・未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」
・学んだことを人生や社会に活かそうとする「学びに向かう力、人間性等」
この3つの資質・能力等を総合的に評価するために、学力検査とともに、面接を全受験生に実施します。
と書いてあります。
先ほど紹介した自己評価資料に書いてある思いが本物なのかを高校側が確かめるために面接が実施されます。
【必見!】2027年度(令和9年度)に変更される埼玉県の公立高校入試をどう対策すればいいの?
2027年度(令和9年度)埼玉県の公立高校入試の今からできる対策方法をお伝えします!
1つ目は、学校のテストや授業を本気で取り組むことです。
埼玉県の公立高校入試では、内申点が得点化されます。入試当日の国語・数学・社会・理科・英語の5教科各100点満点(合計500点満点)のテストの点数に得点化された内申点を加えた点数で合否が決まります。
ここに面接の得点が加わりますが、内申点と入試本番のテストの得点が重要であることには変わり在りません。そのため、学校のテストや授業に本気で取り組むことで、内申点アップや勉強の習慣化に繋がります。
2つ目は、自分自身について深く考えることです。
変更点のところで取り上げたように、2027年度(令和9年度)埼玉県の公立高校入試では、
自己評価資料と面接が実施されます。
自分の得意なこと、誰にも負けないこと、そして、自分が情熱を注いでやれることが、人それぞれあると思います。
それを今から明確にしておきましょう。まだ見つかっていない人も、これから必ず見つかるので安心してください。
また、自分のこれまでを振り返るだけでなく、進学後や将来を考える必要があります。
進学した高校で何をしたいのか、将来どんなことをやり遂げたいのかなど、自分の将来像を今のうちから考えておきましょう。
将来のことも、自分の得意なことや好きなことと関連付けて考えると、想像しやすくなります。
3つ目は、言語化能力を養うことです。
面接では、自己評価資料で記載したことを、自分の言葉で話す必要があります。
書いたことや、聞いたことを言葉にする力を言語化能力といいます。
言語化能力を養うにはたくさんの単語を習得する必要があります。(これを語彙力ともいいます)
単語を習得するためには、数多くの本を読むことが一番良いとされています。
毎日15分の読書でもかなり効果があります!
4つ目は、他者からのフィードバックを受けることです。
自己評価資料の内容が相手に伝わるかどうか、複数の人に読んでもらい必ずフィードバックを受けましょう。
また、面接の際に、深く質問されても自信を持って答えられるよう、面接練習を重ねましょう。
自分では気づけないポイントに気づくことができます。
2027年度(令和9年度)埼玉県公立高校入試の変更点まとめ
ここまでご紹介した、2027年度(令和9年度)埼玉県公立高校入試の主な変更点をまとめてみます。
現行の入学者選抜 | 2027年度(令和9年度)入学者選抜 | |
---|---|---|
選抜方法 | ・学力検査 ・調査書 ・面接または実技検査(一部の学校のみ)を資料として 活用 | 〇共通選抜(全校で実施) 学力検査・調査書・面接を資料として選抜 〇特色選抜 (別記事にて紹介) |
学力検査 | 5教科 (国語・数学・社会・理科・英語) 各100点満点、計500点満点 | 5教科 (国語・数学・社会・理科・英語) 各100点満点、計500点満点 |
調査書の記載事項 | 各教科の内申点、総合的な学習の時間の記録、 特別活動の記録、出欠の記録、その他の各項目等 | 各教科の内申点を基本 |
自己評価資料 | なし。 | 学校内外での活動や意欲等を自らの言葉で表現する自己評価資料を、全ての受験生が出願時に提出 |
面接 | 一部の高等学校・学科等で実施 | 全ての高等学校・学科等で、自己評価資料に基づき、全ての受験生を対象に実施 |
実技検査 | 一部の高等学校・学科等で実施 | 一部の高等学校が、特色選抜において特色検査として実施 |
最後に・・・
2027年度(令和9年度)埼玉県の公立高校入試の変更点をお伝えしました。中学2年生の皆さんは、2027年度(令和9年度)入試に向けて、今からできる対策がたくさんあります。
今年45周年を迎えた英泉塾では、2027年度(令和9年度)に変わる埼玉県の公立高校入試の対策をすでに始めています。ここでは、ごく一部を紹介します。
1つ目は、国語の授業中に頻繁に行う「音読・素読・作文」です。
先ほど、対策方法のところで、「言語化能力を養うためには読書が良い」と紹介しました。
英泉塾では、テキストの中にある小説や論説文、古文、俳句、詩などの作品を生徒全員で、音読・素読をしています。
音読は、文章の意味などを気にせず、とにかく声に出して読むこと、素読は、文章の内容や意味を考えて理解することをいいます。
これを繰り返すことで、単語をたくさん習得することができ、言語化能力を高めることができます。
また、国語の授業中に作文を書くことも頻繁に取り入れています。日々、文章を書くことで文章表現力や言語化能力が身についていきます。
生徒が書いた作文は一つ一つ丁寧に添削を行っています。
2つ目は、中学生全学年を対象に実施している、キャリアデザイン講座「E-Lab(イーラボ)」というプログラムです。

このプログラムでは、自分自身の強み・弱み、将来の姿を想像して、考えを深めていきます。
また、現代社会で起こっている問題や直面している課題を自分たちで考えて、解決策まで見つけていきます。
考えたことや、新しく学んだことは、クラスメイトに発表していきます。
生徒一人ひとりが考えたことに、「不正解」は存在しません。安心して発言できる環境が整っています。
このプログラムを受けることで、他者に自分の考えを伝える力が身につき、新しい入試にも対応ができるようになります。
3つ目は、各中学校の定期テスト範囲に合わせた、定期テスト対策授業です。
定期テストの2週間前になると、各授業がテスト対策授業に変わります。
一人ひとりが、やるべき事を把握、整理してから、テスト勉強を始めます。
各中学校に合わせたテスト勉強指導で多くの生徒が、得点・順位アップを達成しています。
テスト直前の土曜日・日曜日は、無料定期テスト対策講座も実施しています。

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